ジャッキー・チェンが日本に大ブームを巻き起こした『ドランクモンキー 酔拳』(78)。カンフー映画の定石を破る笑える演出でヒットし、『酔拳』の原型と呼ばれる『スネーキーモンキー 蛇拳』(78)。主演のみならず初監督・初脚本に挑んだ意欲作『クレージーモンキー 笑拳』(79)。これらジャッキーの原点である《拳映画シリーズ》を彷彿とさせる最新主演作。今度は、筆を片手に邪悪な妖怪を退治する“魔法拳”だ。エキサイティングなアクションやファンの心をくすぐるコミカルな描写はもちろん、今回もその歌声を惜しみなく披露する。文豪妖怪ハンターという役で、往年のジャッキー作品の流れを汲んだ真骨頂を見せる。ジャッキーにしか実現しえない最新の《拳映画》がパワーアップして完全復活だ。
太宰治や手塚治虫など日本の文化人たちに影響を与えた怪異短編集の最高傑作『聊斎志異(りょうさいしい)』の原作者として知られる清代中国の作家・蒲松齢(ホ・ショウレイ)をモデルにジャッキー・チェン主演で放つ娯楽超大作。『聊斎志異』は491編から構成されており、世に伝わる奇異な事柄を収集したもの。この中から、キン・フー監督の『俠女』、ツイ・ハーク製作の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』、ドニー・イェン出演の『画皮 あやかしの恋』などが映画化された。本作では、少女の失踪事件を調査する蒲松齢をジャッキーが演じ、摩訶不思議な世界へと観客を誘ってくれる。
今回、一切の特殊メイク無しでVFXを施したジャッキーが20代まで若返って登場していることでも話題となっている。最新のVFX技術によって、若かりし頃の本人の顔を細部にわたって分析し繊細なレタッチを重ねることで、まさにタイムスリップしたかのように若々しいジャッキーの姿をよみがえらせることに成功。最も自然な仕上がりを可能にしたムービーレタッチにより、ジャッキーファンにとって興奮を抑えきれない必見シーンが完成した。『モンガに散る』で金馬奨 最優秀主演男優賞に輝き『黒衣の刺客』で存在感を発揮した人気俳優イーサン・ルアン、アジア・フィルム・アワード 最優秀映画賞を受賞した『芳華-Youth-』の女優エレイン・チョン、そしてジャッキー作品への出演も多いリン・ポン。さらに、役所広司主演の日中合作スペクタクル映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』で注目される俳優リン・ボーホンら、人気俳優たちが大集結し、ジャッキーとの豪華な共演を果たしている。