『太陽の下で-真実の北朝鮮-』
少女が流した涙の理由はー。
私たちが見ていた北朝鮮。それは「演出」された姿だった…。
モスクワ・ドキュメンタリー映画祭の会長も務めるヴィタリー・マンスキー監督は、誰もが知りたい疑問を、誰もが見えるかたちで描きたいと考えていた。北朝鮮政府から撮影許可を得るまで二年間、平壌の一般家庭の密着撮影に一年間。その間、台本は当局によって逐一修正され、撮影したフィルムはすぐさま検閲を受けることを強いられたが、検閲を受ける前にフィルムを外部に持ち出すという危険を冒して本作を完成させた。北朝鮮からの要請でロシア政府は、マンスキー監督への非難声明と本作の上映禁止を発表した。そんな中、韓国、アメリカ、ドイツ、イタリアをはじめ20都市以上で上映された問題作が遂に日本で公開される。
8歳のジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている。ジンミは金日成の生誕記念「太陽節」で披露する舞踊の練習に余念がない。エリートの娘を持った両親は仕事仲間から祝福を浴び、まさに”理想の家族”の姿がそこにはあった。ところがドキュメンタリーの撮影とは名ばかりで、”北朝鮮側の監督”のOKが出るまで一家は繰り返し演技させられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が仕組んだシナリオだった。疑問に感じたスタッフは、撮影の目的を”真実を暴く”ことに切りかえその日から、録画スイッチを入れたままの撮影カメラを放置し、隠し撮りを敢行するが…。
『太陽の下で-真実の北朝鮮-』
監督・脚本:ヴィタリー・マンスキー
撮影:アレクサンドラ・イヴァノヴァ
編集:アオドレイ・ペパルヌィ
音楽:カルリス・アウザンズ
プロデューサー:ナタリヤ・マンスカヤ
2015年/チェコ=ロシア=ドイツ=ラトビア=北朝鮮合作/110分/カラー
配給:ハーク
DVD販売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント